科学でピアニストを育成する方法 その2
2024/11/18
笑顔いっぱいで生徒さんが通う
富士市の人気ピアノ教室
フェリーチェおさだ音楽教室の長田です。
前回に引き続き
ソニーコンピュータサイエンス研究所が主催する
「Music Excellence Academy」についてです。
4年目を迎え、トッパンホールで受講生の修了コンサートが行われます。
コンサートでは
演奏時の姿勢やタッチの可視化のために使用している
システム「Physical Education for Artist Curriculum」
を一般の来場者もロビーで体験できるそうです。
こうしたシステムによる記録は
身体の使い方の変化を確認することだけでなく
故障やスランプで
過去の体の動きを確認する必要があるときにも
役立つそうです。
そして全受講生の成長の記録の蓄積は
未来の教育に生かされていきます。
同アカデミーの受講生たちは、どんな指導を受けているのでしょう。
また世界の第一線で活躍する名ピアニストの
体の使い方をこの身体教育の観点から分析すると
どんな特徴が見られるのでしょうか。。
ソニーコンピュータサイエンス研究所で
アカデミーを主宰するリサーチディレクター古屋晋一さんに解説してもらいました。
自らもピアノを演奏する古屋さんは
1970年ショパン国際ピアノコンクール優勝、
次回のショパン国際ピアノコンクール審査委員長
ギャリック・オールソンの演奏姿勢について
「体の使い方がすばらしいと思います。
ルービンシュタインと並んで
教科書のような理想的な体の使い方をしているピアニストの一人でしょう」と話す。
・小指と前腕の角度が一直線。
それによって小指を細やかに動かすことができる
・そのために肘をフレキシブルに動かしている
・これらを可能にする肩甲骨まわりの筋力と
安定性を持ち合わせている
・上体の動かし方が特徴的だが
それを可能にする体幹のしなやかさ、
体の使い方の妙技を兼ね備えている
ただ、これがすべての人にとって理想的な体の使い方というわけではありません。
体格や筋力、骨格などによりそれぞれに合った方法がある。
比較として挙げられたのは
同じ回のショパン国際ピアノコンクールで
第2位となった内田光子さんの演奏です。
例えば彼女の場合
前述の一つめの特徴である「小指と前腕の角度」が
やや「くの字」になっていますが、逆にそれによって
下記のようなメリットがあるだろうとのこと。
・小指の先が鍵盤の手前に触れることで
てこの原理により軽い力で鍵盤を押すことができる
・鍵盤を押す深さが大きくなることで
コントロールの幅が広がり
音色に変化を持たせることができる
こうしたさまざまな体の使い方に着目することで
より弾きやすい姿勢や指の使い方
求める音色の生み出し方を割り出すことに繋がります。
普通は感覚的なものに頼りがちですが
論理的に見てゆくことで奏法を効率的に改善し、
再現性を高めることができるといえそうです。
https://youtu.be/xGAcoqWrJH8
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