クリスマスソングと喜びの歌
2024/11/22
あなたの人生を音楽で豊かにする
富士市の人気ピアノ教室
フェリーチェおさだ音楽教室です。
年末の風物詩と言えば、クリスマスソングと並んで聞こえてくる「歓喜の歌」のメロディ。
それはベートーヴェンの「第九」(交響曲第9番「合唱付き」)です。
「第九」の基礎知識や誰かに教えたくなるエピソードなど
今回を含め3回にわたってお届けします。
これを知れば
さらに「第九」を深く楽しく味わえるはずです。
コンサートで聴く前に予習をして
今年は一歩踏み込んでみましょう。
音楽の都ウィーンで初演されて以来
人類共通の芸術と称されるほど親しまれてきたお宝です。
聴くだけではなく、歌う人、演奏する人なども含め
これほど多くの人の人生に潤いを与えている
クラシック音楽はありません。
ベートーヴェンが聴こえない耳で完成された
音楽史に残る傑作、
この曲がウィーンで初演されたのは1824年5月7日。
当時54歳になっていた彼でしたが
以前から難聴に苦しんでおり
「第九」の作曲時はほとんど耳が聞こえていなかった
といいますから驚きです。
初演の時もステージには上がりましたが
指揮は他の人に任せたためにやることもなく、
曲が終わってもまったく気づきませんでした。
近くにいた女性歌手がベートーヴェンを
客席のほうに振り向かせましたが
彼が見たものは
熱狂的に拍手をするたくさんの聴衆でした。
「第九」といえば第4楽章「歓喜の歌」がシンボルですが
その前に演奏される第1楽章から第3楽章、
そして「歓喜の歌」の後に続く第4楽章の後半も
ベートーヴェンが私たちに残した重要なメッセージだと言えるでしょう。
嵐のようにドラマティックな第1楽章
神々の豪快なダンスを思わせる第2楽章
世界の調和を音楽にしたような第3楽章と続き、
第4楽章は新しい社会への期待。
第1~第3楽章までを軽く否定しつつ
「私たちの音楽はこれなのだ、さあ歌おう」
と始まるのが
「歓喜の歌」というわけです。
熱く歌われる友愛や勇気に共感すれば
新年もきっといいことがあるはずです!
みんなが知ってるあのゴスペル曲、
ウーピー・ゴールドバーグの主演で大ヒットした映画
『天使にラブ・ソングを』では、さまざまな賛美歌(スピリチュアル)
が歌われますね。
続編『天使にラブ・ソングを2』では「第九」も歌われています。
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↓↓
https://youtu.be/pIijA7s9_9Y?si=XMDEMJTvW2WnzhWA
ただし曲のタイトルは
「ジョイフルジョイフル(Joyful,Joyful)」。
歌詞は「第九」と違い英語で新しく書かれました。
内容は愛と世界、主イエス・キリストへの賛美であり
クリスマス・シーズンにもオススメの1曲だと言えるでしょう。
日本でも「喜びたたえよ」「みかみのあいをば」
とした題名の賛美歌・聖歌として親しまれています。
ところでクラシック音楽界には「第九のジンクス」
があったのをご存知でしょうか。
ベートーヴェンが9曲で交響曲を終えたことに関連した
都市伝説風のエピソードですが、たとえばドヴォルザークが第9番「新世界より」で生涯を終え
ブルックナーが第9番の作曲途中(第3楽章まで)を世を去るなど
「第9番を手掛けたら人生が終わるのではないか」という
わりと無責任な言い伝えが流布したのです。
マーラーなどは本気でこの噂を怖がったらしく
第8番のあとには番号なしの「大地の歌」という交響曲を発表。
その後に安心して第9番を完成させたものの
第10番の作曲途中でこの世を去りました。
他愛もない話ですが、
実際にはもっと多くの交響曲を残した作曲家もたくさんおり、
笑い話の域からは出ないエピソードだと言えるでしょう。
ちなみにベートーヴェンは
交響曲第10番に着手していましたが
残念ながら完成せず天国へと召されました。
次回に続きます。
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