障がいのある未来のピアニスト
2025/01/20
自宅でピアノに向かう橋本美海さん
笑顔あふれる生徒さんが通う、富士市の人気ピアノ教室
フェリーチェおさだ音楽教室の長田です。
埼玉県の小6生、橋本美海(みう)さん
(12)が、
3月29日に同市下藤沢のホールでピアノリサイタルを開催。
美海さんは低身長などの症状がある希少難病
「先天性脊椎骨端異形成(SEDC)」。
86センチの体で歌うような音色を奏でます。
「今まで支えてくれた人に感謝の気持ちを込めて
夢と希望と感動を与えられる演奏を」の願いを込め
初めてのリサイタルに挑戦。
「小さいころから音楽が大好きだった」という美海さん。
5歳でピアノ教室に通い始めると
小学1年生から教室の選抜コンサートに毎年出場し才能を発揮。
7年連続で出場する「ヤングアーチストピアノコンクール」
で銅賞などの受賞を重ねコンサートにも多数出演してきました。
写真は2022年度の受賞。
昨年は動画審査を経て
「イブラ・グランド・アワード・ジャパン」に初出場。
演奏とともに英語のスピーチにも初挑戦し、入賞を果たしました!
こだわり抜いた「歌う音」が魅力の一つ。
「難しい曲も練習して上達するとうれしい気持ちになって
もっとたくさん練習したくなる」と笑顔で語ります。
SEDCは骨をつくる遺伝子の変異で低身長や重度の近視
難聴などの症状が現れる「2型コラーゲン異常症」の一つ。
家族の会によると患者数は全国で推定約1500人。
有効な治療法がなく、失明や難聴のリスクも高いです。
美海さんは身長約38センチで生まれ聴力は問題ないが
視力が低いです。
小1で首の手術を経験。
背骨が曲がる合併症の「側弯(そくわん)症」のため
現在も年に数回通院します。
将来的には背骨の手術も必要ですが
学校生活や演奏活動への影響も懸念されます。
演奏ではオーダーメードの補助ペダル「ミウ スペシャル」
を使用。
ペダルの幅や重りを工夫し2022年に完成しました。
「手も少し小さいので、
届かない音をつなぐことができるようになりました。
曲の幅が広がって
もっとピアノが好きになった」そうです。
2023年には尊敬するピアニスト
スタニスラフ・ブーニンさんからメッセージをもらい
表現力に磨きをかけてきました。
「音楽が好きだけで始めたけれど
諦めないで頑張れば夢がかなうこと、障害があっても
結果が出せることが分かった」と
これまでを振り返ります。
将来の夢は「夢と希望と感動を与えるピアニスト」。
リサイタルは小学校卒業の集大成。
「たくさん応援してくれた人に、楽しんで聞いてもらえれば」と目を輝かせます。
私たちは手や足が自由に動かせることへの感謝の気持ちを
改めて考えさせられますね。
美海さんのように困難をピアノで克服し
むしろ音楽を楽しんでいるようすがとても
嬉しいです。
ピアノがたくさんの幸せを運ぶ
あなたのパートナーでありますように。
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